T.N
入社のきっかけ
趣味で通っているフットサル場でご縁があり、東工業を知ったことがきっかけです。前職は、自動車部品の素材を製造する企業で働いていました。主要取引先がガソリン車の部品製造会社だったため、電気自動車の普及にともなう収益の減少が懸念され、新たなキャリアを模索するようになりました。自動車関連企業の経験から、エネルギーに対する興味もあり、エネルギー業界の将来性に可能性を感じて、転職を決めました。
風車は、遠くから眺めているだけの存在でしたが、普通に就職活動をしていたら、なかなか出会えない仕事であり、自分にとってやりがいある仕事だと感じました。
入社した当初の役割と現在の役割
入社以来、風力発電施設の仕事に携わっています。未経験のため、現場に入る前に風車の構造を学びました。初めは、様々な機能を理解することに苦労しましたが、名称や基本的な情報を覚え、現場作業を通して実物と照合しながら、理解を深める努力をしました。
現場での仕事は、先輩方からの教えを受けながら、分からないことはメモを取り、作業後にそのメモを読み返すなどでスキルを向上させてきました。年数を重ねる毎に、自分の中の経験と知識がパズルのように繋がっていき、より理解が深まっています。
東工業や派遣先企業では、マニュアルが用意されており、それらを活用しながら業務を遂行しています。主に行っている作業は、高さ80メートル以上ある風車ナセル内機器のメンテナンスです。年間計画に基づいた定期的なメンテナンスに加え、突発的な内容の作業が発生した場合は、複数人のチームで迅速に対応を行っています。分からないことは積極的に先輩に相談し、過去の事例をヒントにして調査を実施することで対応しております。
仕事のやりがい
突発的な内容の作業を即座に対応することは非常に重要ですが、作業が難航し、1週間から1カ月かかるような課題を克服することもまた達成感につながります。作業完了後、現場で風車を再稼働させる瞬間の喜びは格別です。
また、子どもと外出した際に、「パパは、あの風車に登って仕事をしているんだよ」と伝えると、子どもが「すごいね!」と喜んでくれます。昔は、観覧車も怖いと感じるほど高所が苦手だった私が、風車から見える景色について子どもに語りかけているのが不思議です。子どもにとっては想像を超える仕事なので、いつまでも子どもの誇りとなれるよう、これからも頑張りたいと思います。
難しいところ
風車も進化していくため、新しい知識の習得が不可欠です。特に電気回路の理解は難しいと感じています。機械的な損傷の確認は目視で行えますが、目に見えない電気回路はまず図面を理解することからメンテナンス技術を向上させていくことが大切です。
また部品交換の作業も簡単な部品交換で済まないことがあり、重量物を取り扱う際は特に安全面に配慮しながら慎重さが求められます。日々、知識と技術を磨きながら、風車の効率的で安定した運転を確保し、将来の進化にも柔軟に対応できるよう研鑽に努めていきたいと考えています。
成長できたこと
現場作業が中心ではありますが、業務は報告書の提出まで含まれています。 前職はパソコンをほとんど使用することはなかったのですが、現在は、報告書の作成などのデスクワークもあり、WordやExcelなどのPCスキルを身につけることができました。
また、プライベートでも、かつては物が壊れたら業者に頼む発想でしたが、現在は、住宅の不具合や子どものおもちゃなど、修理できる範囲のものは自分でするようになりました。どこが壊れているか、物の構造から見るようになって、プライベートでもメンテナンススキルが活かされています。
印象的なエピソード
入社して初めて風車に登った時の景色は、今でも鮮明に覚えています。その日は青空が広がり、素晴らしい天気でした。風車の周りには建物がなく、雄大な景色が広がっていました。山の中の風車からは、海が望めることもあります。場所によって異なる景色が広がり、仕事の合間に心を癒してくれるひとときです。
入社する方へのメッセージ
特殊な仕事だと思います。私自身、今でも技術不足で苦労している部分もあり、日頃から向上心を持って仕事に臨む必要がありますが、一般的には経験できないことばかりで、とてもやりがいがある仕事だと思います。エネルギー業界は、人々の暮らしに貢献ができ、将来性もある仕事です。未経験でも一つずつ着実に覚えていけば大丈夫です。一緒に頑張っていきましょう。