S.M
入社のきっかけ
前職は保育士をしていました。知人から東工業の話を聞いて興味を持った私は、まず話を聞いてみようという気持ちで会社説明に参加しました。社長からエネルギー業界についての話を伺い、「こんな世界があったのか」と好奇心が湧きました。当時は、地元九州を離れ、新しいことに挑戦してみたい気持ちもあったので、やれるところまでやってみようと入社を決意しました。
また、社長から「東工業の仕事は、出張がメインの仕事だけど、日本は交通機関が発達しているし、どこに配属されてもすぐに行き来できるから大丈夫だよ」とお言葉をいただき、「それもそうだな。地元にもすぐ帰れるし、やっていける」と受け入れることができました。
入社した当初の役割と現在の役割
難しい仕事への挑戦に少し不安を感じつつも、無理だと思うことはありませんでした。それよりも早く業務に携わりたいという気持ちが強かったです。最初の現場では、工程管理業務に従事しました。この業務は、現場作業を直接行うのではなく作業の進捗状況を把握し、エリア調整や顧客へ工程をご説明する役割でした。初めて携わる業務として難易度が高かったのですが、先輩の指導を受けながら約4カ月頑張りました。
現在は、エネルギー事業に使用する機器を試運転するグループに派遣され、品質保証を担当しています。機器は、弁、電動機、ポンプ、圧縮機、発電機などが含まれます。これらの機器は単品で優れた性能を示しても、それらを組合せてスムーズに動かなければ全体の性能を発揮できないため、配管や弁などの機器を全てつなぎ、動作に異常がないこと、基準値を満たしていることを確認しています。
仕事のやりがい
機器の試運転を行う際は、機器設計部門やメーカーと協議を重ね、試験方法に関する詳細な打ち合わせを行い、試験手順書を作成しています。この過程で、安全性と生産性を両立させる方法を編み出していくことが、まず面白いと感じています。
また、私のグループは、品質保証の「合格・不合格」を判定する重要な役割を担っています。自身で作成した試験手順書で、思い描いた試験が実現でき、合格した製品をお客様に提供できることは、非常にやりがいを感じる瞬間です。
難しいところ
不具合やトラブルが発生した時に、スピーディーな初動対応を実現するためには、多種多様な機器に対応する幅広い知識と経験が求められます。これらを向上させるためには、資料を詳細に確認することはもとより、日々現場に赴き、自分の目で見て学ぶことが重要であり、理解し自分のものにする難しさもあると感じております。
また自身の経験だけでなく、先輩方から情報を得て勉強させていただき、課題に対処するチームとしての協力性を高めていくことも必要だと感じています。
成長できたこと
試運転業務は、機械操作が多い仕事ですが、やはり人とのつながりが大切だと感じています。前職は、福祉業界で営業活動を経験したことはありませんが、現職では、顧客対応の立ち振る舞いを上司や営業社員から学ばせていただきました。「一緒に仕事をする方の興味をつかみ、対話を広げていくと仕事のやりやすさにつながっていくよ」と教えてもらったことは、常に心に留めています。
もちろん、私は営業職ではありませんが、派遣先の方に、やりやすさを感じていただき、長く受け入れていただけることは、私たちが日常業務の中でできる営業活動でもあると考えます。仕事を通じて、顧客や派遣先の上長、現場でご一緒する他社の方とのコミュニケーションが図れるようになったことは、成長と言えるのではないかと感じています。
印象的なエピソード
成功はもちろんですが、失敗からの学びも大きいです。この仕事は、安全管理や業務完遂に向けて「手順」が何より重要です。 入社後の研修課題で実施した足場組み立て・解体作業で、解体する流れが理解できておらず、足場材を落としてしまったことがありました。この経験から「曖昧さ、思い込み」がいかにリスクを生むかを痛感しました。
試運転の実務では、手順の思い込みが原因で、機器の正確な性能を評価できず、再試験が必要になってしまったことがありました。余計なコストがかかり、お客様にご迷惑をかける大きなミスとなりました。しかし、この失敗から得た教訓を踏まえ、今後の運転に関する取り決めを文章化し、現在はより効果的なプロセスが確立されています。失敗は誰にとっても苦しい経験ですが、その中から学び、改善につなげることが大切です。東工業の上司も、派遣先のお客様も改善に向けて協力してくださり、今でも大変感謝しております。
入社する方へのメッセージ
知らない土地や環境、派遣先で不安はあるかもしれませんが「住めば都」で、さまざまな経験から自分の世界を広げることができると考えます。私のように異業種からの転職で知識がなくても、東工業には一から勉強や経験ができる環境があり、経験豊富な先輩方もサポートしてくれます。インフラを支える「縁の下の力持ち」として一緒に頑張りましょう。