T.T
入社のきっかけ
前職では、子どもたちに体操やスポーツを教える仕事をしていました。しかし、東日本大震災の際に被災地に住んでいた私は、新たな生活を築くために転職を考えるようになりました。エネルギー業界に魅力を感じたのは、父親が同業界に携わっており、それが身近な存在だったことと、東工業の社員とご縁があったからです。
面接の際に「今までやってきたこととは全く違う仕事だけど、焦ることはないから頑張っていこう」といただいた励ましの言葉が、入社を決断する一因となりました。
入社した当初の役割と現在の役割
入社当初は、風力発電施設の定期メンテナンス、定期点検、その他事象発生時の対応に従事しました。最初の約1年間は茨城県県北地区を拠点として派遣先へ向かい、様々な作業を行っていました。その後、約4年間は秋田県に駐在し、東北地区の風力発電施設のメンテナンスを担当していました。
現在は、茨城県県北地区にある茨城事務所に勤務しています。発注があった際に現地に赴き、メンテナンス作業を行う傍ら、現地の責任者として納期や予算などプロジェクト全体の調整や管理にも携わっています。
仕事のやりがい
風力発電施設の業務において、私は10年以上メンテナンスサービスの経験を積みました。現在、東工業がご提供できるメンテナンスサービスの一部であるブレード補修に関して、スカイボックスやゴンドラに加えて、ロープアクセスと呼ばれる特殊技法を駆使できることが強みです。今日の実績に至るまでに、様々なケースでロープアクセスを活用した補修経験を積み、東工業のノウハウにしてきました。
私自身もこの補修経験から手に職がついた実感を持っていますが、それに加えて、ロープアクセス技術の活用が、東工業がご提供できるサービスの幅を広げ、お客様の満足度を向上させることと確信しています。ロープアクセスは、コストを抑えつつ作業が可能であり、ゴンドラやクレーンで入る事が難しい場所でも効率的な作業が期待できる手法なのです。
私たちの役割は、作業規模や費用、適正技術、現地の環境を総合的に考慮し、お客様に最適なメンテナンス方法のご提案と、確かなクオリティの補修をご提供することです。「経験を積んで風車の理解を深めたからこそ、できるメンテナンスがある」という誇りを持ち、摩耗したブレードが美しく仕上がった時にやりがいや達成感を感じています。
難しいところ
ロープアクセスの資格があっても、すべての補修したい箇所にアクセスできるわけではありません。現場は様々な環境下にあり、ブレードの損傷状況も予測と異なることもあります。都度、様々な方法を検討し、作業しやすい体制に整えることで、初めて作業が実施できるようになります。ですから、資格はあくまでも基本的なもので、実作業を行うには経験を積まなければなりません。そのためには、継続的な鍛錬が必要です。
また、現場では異なるメンバーと協力して仕事をすることがあります。その際、円滑なコミュニケーションと協力関係の構築が不可欠です。お互いの意見を尊重しつつ、連携することがプロジェクトの成功につながります。人間関係の構築には、誰しも努力が必要だと感じています。
成長できたこと
1人で完遂できる仕事ではなく、お客様や派遣先の現場で協働する別会社の方とも連携が必要なことから、その点を常に意識して業務に従事してきた結果、コミュニケーション力が向上しました。お互いに得意、不得意がありながらも、足りない部分を補完しあい、技術を共有し向上させていく関係が築かれています。
もちろん、現場は複数存在するため、異なる現場のプロジェクトでも同様の連携が求められます。以前一緒に作業をしたメンバーと再会したり、新しい人に出会ったりすることで、多様な人々とのつながりを実感できるお仕事です。
現場責任者としては、補修計画や作業方法に関するよりよい方策を見つけ、調整できるようになったことがとても嬉しく、成長できたことです。
印象的なエピソード
入社当初、ミスをしてしまい、「このまま仕事を続けられるだろうか」という不安から、気持ちが落ちてしまったことがあります。しかし、その時に、社内の方が真摯に話を聞いてくれました。心身ともにサポートしていただいたおかげで、その困難を乗り越えることができ、今現在まで10年以上の勤務を続けています。
東工業には、困ったとき、悩んだときに親身になって支えてくれる上司や社員がたくさんいます。今でも当時のことを思い出すと、感謝の気持ちで胸がいっぱいになります。
入社する方へのメッセージ
あなたの仕事は何ですか?というよくある問いに対して、これからも胸を張って「風力エンジニア」と答えていけるよう、現状に満足せず技術の向上を目指して日夜研鑽を続けております。あなたも私たちと一緒に最高のエンジニアを目指してみませんか。